先日、オークランド市内で開催されていたPacifika Festivalに行ってきました。
異なる文化から来た人たちを見て、「多くの人を苦しめる『憧れの身体』って一体なんなんだろう?」と思うことがあったので、今日はまとめてみたいと思います。
アイランダーズとは
ニュージーランドでは、ポリネシアという紫の△に入ってる島々の人たちのことをパシフィックアイランダーズ、もしくはアイランダーズと呼びます。
ニュージーランド、ハワイ、イースターアイランドを囲むこの△は、いわば親戚のようなもので、似たような文化をもっています。
タトゥーだったり、踊りだったり、食べ物だったり、昔の宗教だったり。
ニュージーランドでは、このアイランダーズはGentle Giant (身体の大きな優しい人)と呼ばれたりします。
身体が縦にも横にも大きい。でもいつもニコニコしていて、たまに大学のキャンパス内でも友達同士で歌ってたりします。
でも実は戦う部族で、力がつよく喧嘩となるとすごい。
よくバーの外に立ってるセキュリティーの人(バウンサー)はアイランダーやマオリの人です。
ヒゲが以前働いてたとこのバウンサーは、1人で7人の男を一度に対処してたそうです。
イメージでいうと、オールブラックスやモアナに出てくる大きな男性マウイの感じかなあ。大きくて髪が長くてタトゥーが入ってる、そんな感じの人が多いです。
身体のちがい
Pacifika Festivalに行って感じたのは「私ちっさ!」
私は165cm、肩幅も広く、日本ではLサイズやLLサイズしか着れませんでした。
アイランダーズの人たちは、女性も大きくて、身長は180cmあっても普通、そして体重も3桁いってる人驚かないな〜という人たちがたくさんいます。服のサイズでいうと20超えると思います。(私は10〜12)
そんな人たちと歩いてると、私は子供のように見える。
アイランダーの人たちと話すと、
「アジア人の女の子は腕とか触ったら折れちゃいそう」って言います。
「それでも、太ってるから痩せたいって言ってる人たくさんいるんだよ。あと筋肉ほしくないって言う。」って言うと
彼女たちは大笑いして「私アジアに生まれてたら大変だったわー!!」って言うんです。
私達が日本でみる女優さんやモデルさんの身体は彼女達のほしい身体ではないんですね。
文化が違うと理想の身体が違うことなんて知ってたけど、彼女達と話すと本当にそれを実感する。
日本で多くの女性が求める「細く小さい身体」が理想じゃないんですね。
アフリカでの理想の身体
アイランダーズから話は飛びますが、ジムに来るアフリカ出身の人たちと話していると、別の理想を発見します。
アフリカ出身の彼女達は「大きなお尻とお肉たっぷりの太もも」が憧れなんだそうです。
太ももと太ももの間にできる隙間はセクシーじゃないんだとか。
日本やニュージーランドの女性が無くしたいと思ってる、この内もものふっくらしたところがセクシーポイントらしいです。
私が「その隙間が欲しくて脚トレと有酸素と食事制限やってるんだけど」っていうと
「あなたのそれがdamn(めっちゃ)セクシーなんだよー!無くしちゃダメだよー!あとあなたのそのお尻めっちゃセクシー!」
って、私のコンプレックスをことごとくベタ褒めされました(笑)
私が日本でやたら黒人さんに声かけられていた理由がここにあったとは...。
ジムにくる黒人の女性たち、いつ見ても脚とお尻を大きくするためのトレーニングをしているのは、こういう背景があるからなんですね。
まとめ
こういう「理想の身体像」の違いを見ていて思うのは、「自分にとって理想の身体になったからってどうなるんだ?」ということ。
自分が自分の身体を嫌だと思うから「誰かみたいな身体になりたい!」って思うんでしょうけど、そういう考え方の一部に「周囲の人からデブだと思われたくない!」っていうのがあるものじゃないですか。
その国のその文化の中で「あなたの身体は理想の身体だね!羨ましい!」と思われるような身体をゲットしたとしても、別の国にいけば「うわぁ」と思われてしまうことだってあるわけです。
日本で「痩せたい」が口癖の人たちには、一度海外に行ってこういう文化の差を感じてほしいなあ。
痩せてそのあとなんになるの?
日本での理想を手に入れたところで、その常識が通じるのは約1億人。地球上にはその他に75億人います。たくさんの異なる理想像があります。あなたの国での理想の身体じゃないからって、人生の終わりでも死ぬわけでもありません。
こういうこと、5年前に自分の身体が嫌いで嫌いでしかたなかった自分に言ってあげられたらよかったなあ。